
突き落としは、片手を筈の形にして相手の脇の下か脇腹へ当て、身体を開きながら相手の重心を傾け、斜め下へ押さえつけるように倒す技です。「突き」という名前でも、胸や肩を強く突っ張って外へ出す突き出しとは別の動き。次の一番では、勝った側の掌が相手の正面ではなく脇・脇腹へ入り、身体を開くのと一緒に斜め下へ働いたかを見てください。
前へ出ていた力士が、横から床を抜かれたように傾く。場内放送は「突き落とし」なのに、強い突っ張りが見えなかった気がする。漢字の「突き」に目を奪われると迷いますが、公式解説を読むと主役は脇腹と重心です。相手の正面を遠くへ押すのではなく、横から傾くきっかけを作る一手があります。
公式定義を四つの動きに分ける
日本相撲協会の突き落とし解説は、次の流れです。
- 片手を筈にする
- 相手の脇の下か脇腹へ当てる
- 自分の身体を開きながら、相手の重心を傾ける
- 斜め下へ押さえつけるように倒す
筈は、親指とほかの四本の指をY字に開く手の形です。遠い席から指までは見えなくても、掌の着地点は追えます。胸の中央ではなく体側へ手が入り、勝った側が正面から外れるように身体を開く。その二つを先に探します。
図の詳しい説明
カード1は金の相手駒の側面へ赤い接触帯を置き、片手が脇の下または脇腹へ働く関係だけを示します。疑問符は二つの対象域のどちらかを図が特定しないことを示します。カード2は青の勝者駒を進行線外へ移す矢印と、金の駒へ向かう短い傾き記号で身体を開き重心を傾ける要素を分けます。カード3は金の横長駒と斜め下向き矢印で倒れた状態を示します。接触帯・斜線・矢印は手形、人体位置、正確な対象、重心、角度、力、歩幅、因果や転倒経路を表しません。
突き出しとの違いは狙う場所と結果
突き出しは、相手の胸や肩などを掌で強く突っ張り、土俵外へ出して勝つ技です。公式解説は、手の力に加えて鋭い出足も必要としています。相手を外へ運ぶ前進が中心です。
突き落としは、脇の下か脇腹に筈を当て、身体を開き、重心を傾けて斜め下へ倒します。名前に同じ「突き」があっても、「正面へ強く突いて外へ」と「体側へ当てて傾け、斜め下へ」は別の道です。最初の一文字ではなく、掌の着地点と相手の終わり方で分けます。
叩き込みとは手を置く場所が重なることもある
叩き込みは、低く出る相手に身体を開き、片手または両手で肩、背中、腕などを叩いて落とす技です。身体を開いて相手を前へ落とす点は、突き落としと似て見えることがあります。
突き落としの公式定義は、脇の下か脇腹へ筈を当て、重心を傾けて斜め下へ押さえる働き。叩き込みは、低く出る相手の肩・背・腕などを叩き落とす働きです。どちらも一瞬なので、落ちた姿勢だけでは分かりません。手が体側へ入ったか、上体へ叩くように働いたかを、身体の開きと一緒に見ます。
巻き落としは下手から巻き込む
もう一つ似た捻り手に巻き落としがあります。公式説明では、相手の出る反動を利用し、まわしを取らず、差し手で相手の身体を抱え、下手から巻き込むように横へひねり倒します。
突き落としは片手の筈を脇・脇腹へ当てる。巻き落としは差し手で下から身体を抱え込む。掌が体側へ接して見えても、腕全体が相手の下へ入り、巻き込んだかどうかが境目です。見えない角度なら断定せず、放送を聞いてから手の通り道を戻って探します。
次の一番で見る一点
相手が前へ出た時、勝った側の片方の掌だけを見ます。胸や肩の正面を強く突くのではなく、脇の下か脇腹へ入り、身体の開きと同時に斜め下へ動いたら突き落としを予想します。倒れた側の足を先に見るより、手が重心へ作った傾きを追います。
予想が叩き込みや別の捻り手と外れても、その一番には見返す座標が残ります。脇、脇腹、肩、背中。ほんの数十センチ違う場所へ触れた手が、技の名前だけでなく身体の倒れる方向まで変える。突き落としを知った次は、力士の大きさではなく、体側に置かれた小さな掌が目に入ってきます。
出典
- 日本相撲協会「決まり手八十二手・突き落とし」(2026年9月2日確認)
- 日本相撲協会「決まり手八十二手・突き出し」(2026年9月2日確認)
- 日本相撲協会「決まり手八十二手・叩き込み」(2026年9月2日確認)
- 日本相撲協会「決まり手八十二手・巻き落とし」(2026年9月2日確認)
確認に使った資料リンク
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記事確認日:
- 日本相撲協会 決まり手八十二手 突き落とし一次資料(記事の確認日時点)
- 日本相撲協会 決まり手八十二手 突き出し一次資料(記事の確認日時点)
- 日本相撲協会 決まり手八十二手 叩き込み一次資料(記事の確認日時点)
- 日本相撲協会 決まり手八十二手 巻き落とし一次資料(記事の確認日時点)