決まり手比率比較に潜むバイアス|分母と公式名を固定する

最終確認:2026年9月3日リンクした資料は、記事内で対応する主張の根拠としてのみ使用しています。時刻・料金・施設運用は変更されるため、来場前にリンク先の現行案内も確認してください。
色ごとに分けた無地の石と木箱、土俵の模型で決まり手の分類を表した静物

決まり手比率は土俵上で成立した取組を分母にし、不戦と非技を別欄にします。公式発表名を後から印象に合う技へ置き換えず、少ない取組から「この力士はこの型」と断定しません。

公式の日別結果は、発表された決まり手を確認する一次資料です。映像を見て別の技に見えても、公式比率の表では公式名を保存します。独自の技術分類を作る場合は別列にし、公式発表と混ぜません。

分母で答えが変わる

全勝敗、不戦を除く成立取組、勝った取組だけでは分母が違います。「押し出しが全取組の何%」と「勝ちのうち押し出しが何%」を同じグラフへ置きません。件数と分母を率の横に表示します。

不戦勝・不戦敗は決まり手として数えず、非技が表示される場合も八十二手と別区分にします。休場や取組なしをゼロ件の技として加えません。

相手と地位が技の機会を変える

力士の地位、対戦相手、左右の差し手、場所数、時代で機会は変わります。昇進後に技の比率が変わっても、本人の作戦だけでなく相手構成の変化が混ざります。対戦相手と場所を残し、前後比較の期間を結果を見る前に決めます。

珍しい技は一件で比率が大きく動きます。最低取組数を設定し、該当数が少ない場合は順位ではなく事例として示します。似た技を大分類へまとめる時は対応表を公開し、都合に合わせて途中で組み替えません。期間を延ばした時に順位が変わる可能性も、表の近くに書きます。

比較表に必要なもの

  • 公式決まり手名、成立取組・不戦・非技の区分
  • 勝ちのみか全成立取組かという分母定義
  • 力士、地位、相手、場所、対象期間
  • 件数、率、欠測、分類版、最低取組数
  • 母集団を固定する番付・場所・抽出日時
  • 場所途中や現役期間を右側打切りとして扱う基準(未実施取組をゼロ件へしない)

決まり手比率は性格や根性の測定器ではありません。得意技を愛着の入口にしながらも、一つの割合で人を固定しないことが大切です。

次の一番で答え合わせしない

表で多かった技を予想してから見るのではなく、立合い後にどこへ手と足が入ったかを一つ追います。違う技で勝ったなら外れではありません。比率からこぼれた一番こそ、力士が相手に合わせて選んだ工夫を見つける入口です。

反証と更新条件

この結論の限界は、記事に記した期間・母集団・欠測処理の内側だけで成立することです。公式記録の訂正、新しい場所の追加、除外条件の変更、再計算不一致が出た時点を更新の引き金とし、旧値、変更理由、再計算日を残します。都合のよい追加データだけで結論を強めません。

問いと仮説を先に固定する

この調査の問いは、記事で定義した指標に差が見えるかです。「差があるはず」は仮説で、集計前の結論ではありません。勝ちのみと全成立取組、技の大分類あり・なし、最低取組数の別仕様を反証用に再計算します。結果が仮説と反対でも残し、差が小さい、欠測が多い、比較条件がそろわない場合は『結論保留』、公式分類だけでは答えられない場合は個別取組の記述を代替結果として扱います。

出典

  • 日本相撲協会「日別の取組・結果」「決まり手八十二手」「星取表」(2026年9月3日確認)

確認に使った資料リンク

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