
取組前に、同じ四股名がもう一度聞こえることがあります。本場所や巡業で使われるこの呼び方が「二声(ふたごえ)」です。
三役以上の力士が登場する取組に加えて、十両最後の一番でも二声になります。ただし、本場所の優勝決定戦は一声。まず、この三つを分けると分かりやすくなります。
どの取組で二回呼ぶ?
| 場面 | 呼び方 |
|---|---|
| 小結・関脇・大関・横綱が登場する取組 | 二声 |
| 十両最後の一番「中跳ね」 | 二声 |
| 本場所の優勝決定戦 | 一声 |
日本相撲協会は、行司や呼出が三役以上の登場する取組で四股名を二回呼び上げると説明しています。三役は大関・関脇・小結。横綱も、その上位として二声の対象です。
「三役同士の対戦だけ」という意味ではありません。平幕と大関の対戦でも、大関が登場する一番なので該当します。
また、二声は「東西に二人いるから合計二回」という意味ではなく、一人の四股名を二度呼ぶことです。
十両最後にも残った、昔の取組順
十両最後の一番は「中跳ね(ちゅうばね)」と呼ばれます。この時も二声です。
協会の解説によれば、大正15年(1926年)五月までは、中入り前にも横綱・大関の取組がありました。十両最後の二声は、その名残です。
今の番付だけを見ていると少し不思議な呼び方が、昔の取組順とつながっています。幕内が始まる前の一番にも、耳を向ける楽しみがありますね。
声の主と、東西の順番
取組前に白い扇を広げて力士を呼ぶのは呼出です。行司にも土俵上で四股名を呼ぶ役目があるので、進行の中でどちらの声を聞いているかも見てみてください。場内放送やテレビの実況とは、場面を分けて聞くと追いやすくなります。
呼出が先に呼ぶ側は、初日から数えて奇数日は東、偶数日は西です。カレンダーの日付の奇数・偶数ではありません。
最初から全部覚えなくても、十両の最後で「同じ名前がもう一度」と気づければ、それだけでも面白いと思います。中継では実況や拍手に重なることもあるので、聞こえなかった時は次の機会に。
出典・確認日
- 日本相撲協会・大相撲クイズNo.1142:二声の対象、中跳ね、歴史と優勝決定戦の例外。
- 日本相撲協会・大相撲クイズNo.613:二声の説明。
- 日本相撲協会・大相撲クイズNo.1316:呼出の東西の順番。
- 日本相撲協会・大相撲クイズNo.253:行司が担当する場内放送。
2026年10月2日確認。対象となる取組を表に整理し、中跳ねの根拠と東西順の説明を更新しました。