決まり手82手、初心者は何から覚える?

まずは「押し出し」「寄り切り」「上手投げ」の三つから。全部の技名を覚えるより、勝負が決まる直前の手と体の動きを一つ見つける方が、次の一番を楽しめます。

決まり手は、勝ちを決めた技の名前です。立合いで押していても、最後にまわしを取って投げれば、決まり手は投げの技になります。取組の最初から最後までを、一つの技名で表すものではありません。

最初の三つは、どこを見ればいい?

決まり手 勝ち方 目を向けるところ
押し出し 手を相手の胸や脇の下に当て、押して土俵の外へ出します。 相手に当てた手と、前へ続く足。
寄り切り 相手と体を密着させ、前や横へ進んで土俵の外へ出します。 二人の体の近さと、一緒に動く足。
上手投げ 相手の腕の外側からまわしをつかみ、その手を使って投げます。 投げる前、まわしを持つ腕が相手の腕の外側にあるか。

押し出しと寄り切りは、体の近さを比べる

どちらも相手を土俵の外へ出すので、足元だけでは似て見えます。そこで、少し上の胸元を見てみます。

胸や脇の下に当てた手で相手を押していくなら、押し出しを考える手がかり。体をくっつけて相手を運んでいくなら、寄り切りを考える手がかりです。まわしをつかんだかだけで決めず、最後にどう相手を動かしたかまで追うと、違いが見えてきます。

例えば、途中まで押し合っていた二人が密着し、その形で俵の外へ進んだら、最後の寄りに注目します。最初に見えた動きの印象を、いったん更新してみるのがコツです。

上手投げの「上」は、腕の位置

上手・下手は、力士の強さや番付の上下ではありません。まわしをつかむ腕が、相手の腕の外側を通るのが上手、内側に入るのが下手です。どちらの手で投げたかを見ると、上手投げと下手投げを比べやすくなります。

なお、上手投げは相手が倒れたときだけの名前ではありません。投げの動きで相手を土俵の外へ出した場合も、上手投げになります。「外へ出たから押し出し」とは限らないところが面白いです。

「出し」と「倒し」に気づいたら、もう一つ

押して勝った一番でも、相手が立ったまま外へ出れば押し出し、押されて倒れれば押し倒しです。押し倒しは土俵の内側でも外側でも決まります。次に名前が気になったら、この二つを見比べてみてください。

次の一番では、一つだけ確かめる

  1. 勝負が決まる直前、手で押していたか、体が密着していたかを見る。
  2. 投げたなら、まわしを持つ腕の位置を見直す。
  3. 場内や中継で発表される決まり手を聞き、自分が見た動きとつなげる。

見切れなかった一番は、リプレーで同じ場所をもう一度。珍しい技に出会ったら、その日だけ一つ調べれば十分です。「今のは分かった」が少しずつ増えていきます。

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公式情報・参考

技の説明は日本相撲協会の定義を確認し、観戦時に目を向けたい点を当サイトで整理しました。確認日:2026年9月26日。