
呼出の装束は、着物、裁付袴(たっつけばかま)、足袋、扇子の組み合わせです。日本相撲協会の公式解説では、行司と違って階級による装束の差はなく、全員が同じ構成を身に着けます。ただし呼出に階級がないわけではありません。次の呼び上げでは、白扇から少し視線を下げ、足首へ細く収まる袴を見てください。それが裁付袴です。
伸びる声と白い扇ばかり追っていたら、足元に裁付袴の細い裾があることに気づきました。ここで今回の資料が直接支えるのは、呼び上げ、装束、白扇、格付です。土俵掃きや道具運搬など他の職務は、職務を説明する一次資料を結ぶ別記事で確認します。
図の詳しい説明
上段に四つの番号付きカードを置きます。1は折り目のない布カテゴリ、2は裾方向が細くなる関係だけを示す線、3は二つの足元カテゴリ記号、4は文字のない扇カテゴリ記号です。下段の二つの無名行を等号で結び、階級が違っても協会解説が列挙する基本構成は変わらないことを示します。個人の装束が同一という意味ではありません。実在衣装の輪郭、柄、色、布、裁断、縫製、寸法、足袋の作り、扇の正確な形や持ち方、人物は描いていません。
裁付袴は、裾が広がらない袴
公式ページが挙げる四点は、着物・裁付袴・足袋・扇子です。裁付袴は、腰から脚へ続く布が膝下で細くまとまる形。ここでは「この作業のために考案された」など、協会資料にない機能や起源は断定しません。確実なのは、呼出の現在の装束を構成する正式な名称だということです。
遠い席では細かな仕立てを判定できません。白扇は呼出を探す手掛かり、軍配は行司を探す手掛かりにし、裾の細い輪郭は角度や遮蔽で見え方が変わる補助情報にします。見えなければ、装束だけで役職・個人・階級を決めません。
階級はあっても、装束構成は同じ
日本相撲協会の呼出一覧には、立呼出、副立呼出、三役呼出、幕内呼出などの格付が掲載されています。一方、協会の装束解説は「全階級で変わらない」と明記します。つまり、装束が同じだから階級も同じ、ではありません。
行司の詳しい階級別装束は、今回の呼出資料だけでは確かめません。ここで確認できるのは、呼出には公式一覧上の格付がありながら、着物・裁付袴・足袋・扇子という基本構成は階級で変わらないという説明までです。
白扇には四股名のメモがない
呼び上げで開く白扇は無地です。日本相撲協会は、四股名が書かれた台本ではなく、土俵へ息をかけたり汚したりしないための心遣いを表す所作だと説明しています。一般的な扇子より大きく、舞扇と同じものとも紹介されています。
白扇の上端を見ながら呼ぶので、何かを読んでいるように見えます。でも文字はない。声の前に、土俵との距離を整える道具だったと知ると、扇を開く一動作が急に静かに見えます。
「江戸時代からほとんど同じ」は公式説明の範囲で読む
協会は、この装束のスタイルが江戸時代からほとんど変わっていないと説明しています。ただし、生地、染め、仕立て、細かな意匠がすべて不変だったという意味まで広げません。記事で確かに扱えるのは、四点からなる基本形と、階級による差がないという現在の公式説明です。
古さを大きな物語にするより、次の一番で実物を一つ見つける方が面白い。呼出が土俵際へ屈む時、裁付袴の細い裾がよく見えます。その直後に白扇が開き、声が上へ伸びる。装束の上下が一つの動作になります。
次の呼び上げでは、扇から足元へ視線を落とす
まず白扇を見つけます。四股名が呼ばれたら、ほんの一瞬だけ裾へ移り、足首へ収まる裁付袴と足袋を見る。軍配を持つ行司が入ってきたら、今度は直垂の房や草履と比べます。
呼出の仕事内容の全体は、役割を直接扱う別資料と記事へ譲ります。この四つの資料から確かめられる装束・白扇・格付の範囲だけを手掛かりに、同じ呼出が取組の間に再び見えるか観察します。見分けられなくても推測で名前や階級を付けません。
出典
- 日本相撲協会「大相撲クイズNo.1408、No.840、No.1316」「呼出一覧」(2026年9月2日確認)
確認に使った資料リンク
各リンクは記事内の対応する主張の確認に使用しました。リンク先全体を無条件に正しいとみなすものではありません。
記事確認日:
- 日本相撲協会 大相撲クイズNo.1408 呼出の装束一次資料(記事の確認日時点)
- 日本相撲協会 大相撲クイズNo.840 呼出の白扇過去の一次資料(当時の記録)
- 日本相撲協会 大相撲クイズNo.1316 呼び上げの順序一次資料(記事の確認日時点)
- 日本相撲協会 呼出一覧一次資料(記事の確認日時点)